2010年6月28日月曜日

そこには、何もないのに


ATOM(写真のジャックラッセルテリア)の散歩の帰り道は、大変です。

散歩の行きは、余裕です。

これから始まる楽しいことで、頭がいっぱい。
今日は、どんなお友達に会えるかなー。

グランドに着くと、お友達に、こんにちは。
グランド中を一緒に走りまわったり、じゃれあったり。

今日も、楽しかったね、と、お友達に、さようならをして・・。

家路につくと・・。

まず、きっちり、おすわりをします。
つまり、全く歩きません。

帰りたくないー!という、強力なオーラが出て、お座りをして、固まる。。

強引に、リードを引っ張ると・・。

しかたなしに、後ろをついてくる・・。

しばらくすると、そっちじゃないでしょ、と言わんばかりに、僕の足首を噛む。。

痛い。。しかも、歩きにくい。

ATOM!

もう、お友達もグランドにいないんだから、もどっても遊べないんだからね。

仕方なく、ついてくるATOM。。



そう、なんです。

もう、グランドに戻っても、お友達がいないから、遊べないんです。

でも、グランドに戻りたい、ATOM。


ATOMは、おろか、人でもそうですよね。

例えば、面白いテレビ番組を見たあとに、次も面白いと思って、だらだら、引き続き見てしまう。もう、面白い番組は終わったのに。

もう、そのビジネスモデルでは、儲けられないのに、昔、儲けたモデルにしがみつく・・。そこには、もう、何もないのに。。

2009年では、特許庁の発表によりますと、国内の特許出願数が、この20年で最低の出願数になりました。私は、10年後には、今の出願数(約40万件)の半分になるぐらいが、正常化しているのではないかと思っています。

残念ながら、今の日本では、社会的に意義がある特許が、年間40万件も生めるほどの、豊かなアイデアと、明るい社会では、ないと思います。つまり、無駄な特許出願が、まだまだ、多いのではないかと思っています。
40万件も、良いアイデアが出る国であれば、特許に限らず、政治であっても、事業においても、いろいろな分野で、グローバルの舞台で、日本がもっと活躍しているように思います。

このような流れの中、日本の知財のビジネスは、いつまでも特許出願数のビジネスモデルを基板としたフレームワークで良いのでしょうか?

そこには、今では、何もないのでは、ないでしょうか。

(写真は、高幡不動の山紫陽花です。お寺の周りを山散策ができるみたいです。あと2週間ぐらいが見頃かと。)

2010年6月19日土曜日

水木しげるさんのコダワリ


NHKの連続テレビ小説、「ゲゲゲの女房」を時間があると見ています。

水木しげるさんは、彼の作品が、オドロオドロしい画風だったり、暗いストーリーであることから、大ヒットの「鉄腕アトム」とは雲泥の差で、なかなか、若い頃にヒットにつながらないことが、描かれています。

じゃあ、鉄腕アトム書けばいいじゃん!

って、思いませんでした?

子供のミルクもないなら、鉄腕アトムもどきを書けばいいじゃん!

って、思いませんか?

僕の大学の先輩は、理系出身なら就職したい会社ナンバー1の会社に大学卒業後、就職して、研究者として勤め始めました。

その後、何を思ったのか、会社を退職して、九州に行ってしまい、楽器職人になりました。
彼に調整してもらった楽器は、違う楽器かな?と思うぐらいに、素晴らしい楽器に生まれ変わります。
日本でも有数の楽器職人であると僕は思っています。

しかし、現状をお聞きすると、決して仕事は安定しないということです。

なんで、一流の会社やめちゃったの!

って、思いませんか?

自分が正しいと思って、行動したり仕事をしたりすることと、
それを社会が応えてくれる評価(経済的見返り)は、異なるということではないかと思います。

じゃあ、水木しげるさんは、鉄腕アトムもどきを、かけばいいのでしょうか?


先日、飲んでいる時に、若い人から、「仕事って何ですか?」と聞かれました。

僕は、「自己実現の最高の場所であるべきもの」、と思っています。

日常生活で、「あっ、これって、人より、自分の方が得意かも?」って思ったことを、どんどん伸ばすことがその人の長所を伸ばすことなのではないかと思います。

もともと得意なことを、さらに伸ばすと、ほとんどの人が、追いつけなくなり、周りの中で飛び抜けた人になるでしょう。
そして、その得意なことを、仕事とするならば、自分の長所を活かす仕事となり、自然とやりがいも感じられますね。

こういう状態である「人間の活動」が、「仕事」であるべきなのではないかと思っています。

この場合、「仕事をやって稼いで生きる」ではなく、「仕事により自分が活きる」となりますね。

現在の日本では、リスクを恐れるあまりに、若い人から既得権益の方々まで、後者の考え方ができなくなっていると思います。
自分が活きることは、ある意味、生きるより大事なのかもしれません。

水木しげるさんが、鉄腕アトムもどきを書かなかったのは、何故かはわかりません。

ですが、自分を活かすことが生きるより大事なのだ、ということを教えてくれるような気がします。

(写真は、近所の獣医さんの猫ちゃんです。熟睡していて、置物かと思ってしまいました。)

2010年6月1日火曜日

業務発明の拡大




















中小企業では、例えば、社長がアイデアマンで、そのアイデアを製品化することで、会社の売上を伸ばし、業績を向上させるといったことがあります。

また、大企業では、製品企画部や製品開発部で、新しいアイデアが生まれて、製品化されたりすると思います。

それでは、社長でも、製品企画部、製品開発部でもない、総務部の人や人事部の人は、その会社の製品のことを考えなくて良いのでしょうか?

それは、違うと思います。

自社の製品であれば、その製品を良く知りたいと、自然と好奇心がわき、総務部である自分の視点で、その製品に対するアイデアを考えるのが、社員として自然な行為であり、会社としても望ましいのではないでしょうか。

ひょっとしたら、その規格の製品が「備品管理システム」で、総務部のアイデアの視点が消費者目線であるかもしれません。

また、総務部の社員の個人的な趣味が写真である場合は、その製品が写真編集ソフトであれば、非常に貴重なユーザ視点でのアイデアになるかもしれません。

つまり、その製品を販売する社員の全員が、製品開発部の社員となって、各人の部署や、各人の個人的な視点で、会社の製品に対するアイデアを創出したら、製品の力が莫大に向上するのではないでしょうか?

そのためには、自社の製品のアイデアを提案しあうという社内の雰囲気作りと、システムづくりが大切です。これができれば、社員全員が、アイデアマンである社長であり、製品開発部の社員でありますから、会社を強力な武装会社に変身させるとともに、製品づくりとは直接的に関係がない社員が、製品に対して愛情を持つかもしれません。つまり、会社の社員全員で作った製品・・という意識作りができるかもしれません。さらに、いわゆる企業内の知的資産の増加につながると考えられます。

特に、昨今のITソフトウェアの業界では、技術革新があっても、売上を伸ばせるとは限らないといわれています。製品の捉え方、見せ方によって、大きく企業業績が左右されます。

したがって、製品に対する多面的な捉え方及び、多数の人の意見に耐えうる製品開発が求められているように思います。

蛇足ですが、この場合は、職務発明ではない場合が発生してしまいます。総務部の人は、職務としてアイデアを考えていなので、業務発明となる場合があるのです。業務発明となる場合は、特許を受ける権利が会社に帰属しない場合が発生してしまいます。
そうなると、総務部の人の職務として、10%は、会社の製品提案を行う・・等を勤務規則で定める必要があるのかもしれませんね。