2010年12月21日火曜日

頑張りすぎない自動車が次世代自動車かも?


恥ずかしながら、先日、ハーフマラソンの完走を人生で初めて達成しました。

私は、非常に体力に自信がない上に、現在では、自家製チャンピオンベルトを3枚巻いています(お腹がでています)。ですので、ゴールタイムは、2時間40分・・。打ち切り寸前のゴールでした。

自分の中で、マラソンのポリシーとは、絶対に歩かない。ということです。つまり、ジョギングしているスタイルをやめて、歩くという行為を一度もしないということをポリシーにしていました。

ですので、歩いたほうが早いのかと思う程度のかなりの遅さで、ジョギングスタイルを続けることが大事だと思っていました。

しかし、先日、ジョギングの先生より、早く走って、少し歩いて、早く走って、少し歩く・・というのも、マラソンの心拍を上げるのに大事だ。と言われました。

このことは、自分の中では、全く発想していなかった考え方でした。なぜなら、走っているとき、歩いちゃうのって、罪悪感ありますよね?しかし、このような練習をしなかったから、あまり、心拍が上がらなかったのだと理解して、今週からこの方法を試して練習しています。

これと同じようなことが、自動車でも起こっている?ようです。

先日、アキバイノベーションカレッジという、イノベーション関連のセミナに参加させていただきました。

堀洋一先生という、東大の電気自動車のえらい方のおはなし。大変、ウィットのある話し方で、エンジニアにはあまり無いような?知性を感じました。

500Km走るようなリチウムイオン電池による電気自動車の開発は、発電したらすぐに使用すべき、電気の本来的な性質を活かしていないため、限界があるの ではないか。そもそも、ガソリン車=「ガソリンという燃料を運ぶ」という発想から、電気自動車=「電池を積む」という発想であるが、そもそも、電気は、蓄 えるのではなく、すぐに使う用途のほうが、優れているのだから、電池を積まないで、車を軽くし、その代わりに、キャパシタと呼ばれる、ちょこちょこ充電す る車が、電気自動車として、現実的ではないか?

という提案をされていました。

現実に、大型の電池であるリチウムイオン電池による電気自動車の開発は、暗礁に乗り上げているようで、その大きな理由として、充電容量に限界がある点と、リチウムイオン電池の原料である白金の採取にめどを立ちにくいことなどに問題があるようです。

これに対して、キャパシタの電池は、バッテリーぐらいの大きさのキャパシタ(化学的な電池ではなく、物理的な電気容量装置のようなイメージ)しか入ってい ないようで、軽そうです。Suica(ICカード)が電池を持っていないで、改札の装置から電気をもらうイメージと似ています。

そうです。

遠くに行くのに、遠くへ行くまでの多くの荷物を抱えて、休まず、走ることを継続し続けることのみが、遠くに行く手段ではありません。

軽い荷物にして、少し休んで、ちょっと補給して、また、走って、また補給して・・というのが、本来、無理なく、遠くに行けることかもしれません。

僕らの人生も、一人でいっぱい荷物を詰め込んで、進み続けるよりも、軽い荷物にして進んでみて、たまに、周りの人に助けてもらって、前に進んで・・という方が、うまくいくかもしれません。

ひとまず、このキャパシタ方法で、ハーフマラソンの2時間30分を切ろうと思います。

2010年12月14日火曜日

知識経営責任者















CKOって、知っていますか?
CEO(最高経営責任者),CTO(最高技術責任者)等は、聞いたことがあると思いますが、CKOって??

知識経営責任者(Knowledgeの「K」)ということです。

そんなに、知識って、企業にとって大切なのでしょうか?

世の中の推移は、19世紀に、工業化社会、20世紀に、情報化社会と遷移しました。

それでは、21世紀は?

知識創造化社会であると、野中郁次郎氏は、説明します。

氏は、技術経営の分野で、かつて、世界が注目した日本型経営の成功モデルを、ナレッジマネジメント(狭義の知識経営)という切り口で説明した学者です。

我々は、工業化社会において、個性を没した働き方をしてきたのではないでしょうか?

モダンタイムスというチャップリンの映画もありましたが、一人ひとりの個性よりも、いわば、部品として人間が労働する、フォード型の生産システムが、革命的に産業を発達させました。

それから、100年後。
キャノンという会社では、従来型のフォード生産システムではなく、セル生産方式という方法で、大成功しました。この生産方式は、人をコスト要因とみなすフォード方式ではなく、人を知を生み出す存在として認識し、各生産者に生産方式の検討、工夫、改良をさせ、人を付加価値を高める主体的存在とした方式です。

ちょっと考えても、セル生産方式のほうが、自分で考えてよいので、生産者のモチベーションが高まり、物に対する創意工夫が盛り込まれる気がしますよね。

このように、21世紀では、企業は、知識創造型になっていく必要があるように思います。

それでは、話を戻して、CKOですが、これも野中氏が、企業が検討すべき役職として提案されています。
それでは、CKOは、誰がやるのでしょうか?
無難なのは、会社の社長さんですが・・・。

私は、CKOは、知的財産部の部長が、これを担うべきと考えます。

知的財産部が、ナレッジマネージメントを推進する旗振り役になれば、未だ認知されていない暗黙知となっている発明なども、掘り起こして、製品化や特許化が期待できるかもしれません。

(写真は、4年ぐらい前に訪れた「ルーブル美術館」です。パリ行きたいですね。行きたいです。行きたい。)