2015年3月22日日曜日

Gifts and Choices (才能と選択)

宮崎港にて 2015年3月1日

下記は、アマゾン・ドット・コムの創業者ジェフ・ベソスさんのお話。

彼が子供の頃、祖父と、たばこを吸う祖母と一緒に、車に乗っている際に、喫煙が体に悪いという広告を見る。

広告には、1回の喫煙で2分の寿命を縮めると書いてあったため、彼は即座に計算をして、祖母にむかって、「1回すって2分間だとすると、おばあさんは9年も寿命を縮めることになるね。」といったそうです。

そのとき、彼の祖母は泣きだしてしまい、祖父は、車を停めて、彼にこういいました。

「ジェフ。いつかお前にもわかると思うが、賢くあるよりも、心優しくある方が難しいのだよ」と。

彼は、このエピソードから、”賢さ”は、生まれつきの”才能”であり、それほど、難しいことではないが、”優しさ”というのは、”選択“であるから、賢さよりも難しいのでは、ととく。

あ、いや、もちろん、彼は・・いわゆるアメリカンドリームを実現した創業者ですから・・賢くて、自分など及びもしない・・ということがありますが、非常に重要なことを指摘してくれていると思いました。

これからの世の中は、難しい社会になりますから、賢いことが重要になってきていると言わざるを得ません。しかし、このまま科学が進歩して、やれクリーンエネルギーだ、人工知能だ、と技術が進んでも、優しさが表れない社会でなかったら、一体、どんな世界になってしまうのでしょうか。

優しくあることは、常に難しいことです。

何かの目的に対して、早く考えて良い結論を出したり、計算を早くしたりすることは、機械でも出来るようになるでしょう。でも、僕らは、その結論を、他人のためにつかう、つかわない、という、選択ができます。愛情があるからなのですかね。

僕は、昔から、性格が優しいのが長所だと言われていましたが、実は、”なよなよ”しているだけで、強い優しさがない、と自分で感じていました。

他人がいじめられている時に、勇気を持って、いじめっ子に文句が言える、強い優しさ。そんな力が自分にはなく、いつも、そんな力をつけたいと思っていました。

いま、会社を経営していて、当然、リーダーシップが求められます。当然、優しさなくては、皆の力は集められません。特に、強い優しさをしっかり発揮しないと・・。

「優しさ」は、才能ではないとしたら、後天的にできること。それなら、自分でもできるはず。愛情のある「選択」に、これからも悩んでいきます。