2011年11月25日金曜日

希望への道

この人みたいに、紳士に年とりたい。

メンターという人は、出会ったことがありませんでした。というか、この人に出会うまで、メンターという言葉があることすら知りませんでした。


早朝、仕事を始めて、順調に次の仕事へ・・と移ろうとしていると、電話が。

「小木です。」

「あ、小木さん、家にいる?」

私は、その人との待ち合わせを、すっかり失念していました。私にとっては、とても楽しみにしていた打ち合わせなのですが、前日の深夜までの飲み会で、朝に予定があることをすっかり失念していました。

「すみません(汗。汗。)、今すぐ行きます。20分から25分お待ちください。大変、申し訳ありません!」

「ううん、大丈夫。むしろ、事故起こさないように、ゆっくり来て。」

あいやー、なにやっているんだ俺。最低じゃないか。。それにしても、事故を心配してくれるなんて・・。
慌てるも、なぜか、冷静に、待ち合わせのファミレスに着く。

その人は、ファミレスで、珈琲を飲みながら、海外の新聞を読んでいました。

「ああ、小木さん、わざわざ、お時間を頂いて・・」

25分も遅刻した自分に対して、知事に呼ばれるほどの、55歳の企業幹部の方は、こんな温かいお言葉を・・。

私は、恥ずかしくて、言葉もでないが、黙っているのも失礼なので、平常心を装い、会話を始めた。

会話の内容は、いたってビジネスであり、経営の話。しかし・・

「人を活かすことが好きなんです」

事業がうまくいかない経営者や、海外のビジネスマンに、気前よくアドバイスする。

一つ一つの言葉が、優しさ、謙虚さ、思慮深さ、に溢れていて、単なる利益活動ではなく、社会貢献にまで届く。その人や会社に希望の種を蒔くことが、楽しくて仕方がなく、若い人と出会う喜びを何よりも大切に感じている人なのである。そのことが、僕にも伝わってくるほど、想いが貯められているのか・・。

うわあ、やられた。こういう人、世の中にいるのか!?

俺、負けてるぞ・・。ていうか、ここまで達するのだろうか・・。

なんて、会話中に一人でジェラシー感じている自分。

高度な会話に、私が咀嚼できてないことを察し、席を外し、休憩をとってくれる。そして、また、熱い会話。

あっという間の2時間でした。

「今日は、忙しいところ時間を割いてくれてありがとう。」

僕は、55歳で社会的地位にあるにも関わらず、25分遅刻してきた30代の若者に、将来、このような一言が言えるのだろうか。しかも、形式的ではなく、心を込めているように、僕には感じた。

宮崎や日本の活性化を、真摯に、そして、アイデア豊富に考え、その考えを実行する紳士。

俺も、負けてられない。

そんな、帰り道。何回も、何回も紳士が言っていたことを反芻する。

その瞬間、なぜか、自分のビジネスについて、画期的かもしれないアイデアが思いつく!

不思議ですよね、人って。

その画期的なアイデアって、メンターが指摘したわけではないんです。

今までずっと考えていて、答えが出ることもなく、普通に諦めていたのですが、なぜか、急に、僕の中で、僕の仕事について、画期的かもしれないアイデアが、思いつきました。

左能で伝えられる論理的なメッセージではなく、右能で、彼から“想い”を伝えられたことで、画期的なアイデアが思いついた・・。そんな経験だったのかな?

(写真は、希望への雲の道です。こういう空からの景色って、聖徳太子も、徳川家康も見ていないんだなって、よく思います。僕らは、普通の人なのに・・。文明の進化に感謝。飛行機は、僕の会社のソシデアと名前と色が似ている、ソラシドエアー(元スカイネットアジア航空)です。宮崎の会社なんですよ。よろしくです)