2015年2月8日日曜日

本当に人が求めるものとは。

NHK「サキどり」2015.2.15放送予定 撮影風景 @宮崎のソシデア事務所にて

ドリルを買いにホームセンターに行く人が本当にほしいものって、なんだか分かりますか?

何を言っているの?って思いますよね。ドリルを買いに行ったわけですから、そりゃ、ドリルが本当に欲しいものだと思いますよね。

そうではないということです。ドリルがほしい人が本当にほしいのは、「ドリル」ではなく、「穴」です!と、マーケティングの先生であるレビット博士という方が指摘しています。

これって、深くないですか?少し応用すると、いろんな考え方に適用できるなあと・・。

例えば、お茶が欲しい人は、お茶という有体物がほしいというよりも、喉の渇きを潤したいという欲求を満たしたいというのが本当に求めるものでしょう。

さらに発展させると、結婚相手を決めるとき・・・。彼氏と結婚したい!という場合に、本当に欲しいものは、彼氏自体というよりも、彼氏と一緒にいて幸せな状態である自分、が本当には欲しいもの、ということではないでしょうか。

僕は、知的財産の仕事をしているので、商標を扱いますが、お客様は商標権という実体よりも、大事な商品名の”信用“を守ってほしいというのが本当にお客様が求めているものでしょう。

また、特許であれば、特許権や特許証という実体ではなく、”アイデア”が客観的に新しいと認められる、という栄誉や、自分の大事なアイデアを守ってもらえる、という無体的な効用の方が、お客様が本当に求めていることなのでしょう。

視点が認識を生み、認識が判断を促します。視点は文字通り、見る点なので、商品開発であれば、有体物である商品が判断の拠り所になりがちです。つまり、どうしても、商品に目がいってしまいますが、本当に人が求めるものは、その商品によって得られる効用(利益)をみなくてはいけないということではないでしょうか。

例えば、同じ商品(有体物)でも効用が異なれば、新商品になり得る=需要を創造できるということも言えるのではないでしょうか。これが、客観的には、商品の機能がほぼ一緒であっても、ネーミングやデザイン、売り場を変更することで、顧客の効用を喚起させて、ヒットにつなげることができる可能性が大いにあり得るような気がします。この辺りに新しい商売のヒントが隠れている気がしてなりません。

(来週の15日に、NHKのサキどり「休眠特許」のコーナーで宮崎の発明家が放送されます!ソシデアが橋渡しをしておりますので、是非、御覧ください。私はほとんど放送されないかもですが・・。)

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