2011年1月16日日曜日

初任給 月給8,700円


開示してしまうと、親父には、怒られるのかもしれないのですが、僕の親父の初任給(月給)は、8,700円でした。年末、実家に帰って、昔の書類を見ていた際に、彼の初任給の支払い用紙を見せてもらいました。

親父は、高校を卒業して、九州から東京に上京し、当時公営の会社に就職しました。彼は、定年近くの40年以上その会社で働きました。ですので、8700円の給料は、100倍まではいかないかもしれませんが、80倍近くには、少なくともなったでしょう。

今日は、60歳以上の私の叔父さん、叔母さん総勢10名で、7,8時間、飲んでいました。叔父さん、叔母さんからは、(多分、毎年?のように)戦後の貧しい中、兄弟で、食事を取りあいした話を聞きます。当然、現在から比べると、物質的に当時が大変だったという話です。
今の世の中は、いいよねー・・、でも、なんか、若い人は、先行きが不安だよねー。という話に。

僕らの時は、目標がはっきりしていたよね。働きすぎで当たり前だったし。
アメリカに追い付け、追い越せって、はっきりした目標があったから。
今は、やれ、経済だ、やれ、イクメン(育児する男)だって、価値が多様化しちゃって、君らだって(僕に向かって)、なにしていいか、わからないよね?

戦後まもなく、海外営業をしていた叔父さんの一言でした。

8700円の給料が、80倍になるなら、経済的な豊かさの喜びは、生きる喜びや働き続ける喜びになるのかなと想像できます。40年間という長い期間であっても、80倍ですから・・。

この経済的な“豊かさ”の持続的成長は、我々の親父の世代を40年間働き続けさせるエネルギーに変えたのだと思います。

もちろん、僕らの世代では、給料は、80倍はおろか、8倍も・・難しいでしょうか、おそらく、良くて・・1.8倍でしょうかね・・・。

しかし、僕らも普通に、40年間近く、働き続けなくてはいけません。

日本社会は、経済的によくなることは難しいですよね。
そうすると、どうしたらいいか?

40年間、数種類の“豊かさ”を、増やしていけば良いのではないでしょうか。

つまり、給料が上がるという経済的な豊かさは、ちょっとしか増えなくても、他に、子供の面倒を見て、家族との豊かさが2倍になったり、自分自身、今まで逃げていた仕事をやりきって、自分の人間性の豊かさが3倍になったり・・。

むしろ、経済的な“豊かさ”ではない、自分に感じられる“豊かさ”を見つけられる人が、これからの時代は、仕事を頑張り続けられるのかもしれません。

この60歳以上の兄弟姉妹が、こうしてお正月になると、自分たちの親のお墓参りとともに、何十年も毎年集まり続けることも、大きな“豊かさ”ですよね。

(写真は、今日のベランダの梅の蕾です。彼らは眠っているように見えますが、春の準備で今は大忙しです。人の仕事もそうです。認められるまで(春の前の冬)が一番、大変ですね。梅の開花が楽しみ。)

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