2010年2月21日日曜日

知財の利回り


内容は、多少、中途半端にも思いますが、最近話題のインテレクチュアル・ベンチャーズ(IV)についての取材が良くできているなと思いました。

弁理士や専門家の書評を読むと、結構、辛口が多く、「問題の本質を深く突き詰めようとしていないように感じ」とか、「ずいぶん乱暴な議論」ということですが、むしろ、知財の専門家ではない、一人の経済ジャーナリストが、よくもまあ、この話題について挑んだなと思うべきかと。

僕自身は、「利回り」云々というよりも、IVの発明に対する取り組みについて、参考になる点が、いくつかあるように感じました。

その中の一つ、「発明発注書」という考え方は、斬新かと思いました。
例えば、ある技術分野では、こんな課題があって、これを解決すると、こんなにすごいから、
このための解決手段を考えてよ、という発注書を経営幹部が知財部又はエンジニアに依頼するという考え方。

現状、知財部の仕事として、社内の発明創出のため「発明発掘会議」を行います。これが、結構、運用が難しく、エンジニアに、何か考えてよ、とお願いするが、会議まで何も考えてこないのが通例。運が良ければ2,3アイデアが出るが、その場の思いつきなので、新規性がなかったり、仮に新規性があっても、会社が欲しいアイデアの方向性と異なってしまう。

そこで、「発明発注書」により、企業の欲しい製品(発明)イメージを、課題と効果で発注し、その目的に発明をフォーカスさせて、エンジニアに解決手段の創出(発明)させる。
これにより、企業の製品開発の方向性にあった、発明の創出ができる可能性があるように感じました。

まず、知財部は、経営幹部に、発明発注書を記載してもらい、
その発注に応じた、発明をエンジニアにしてもらう。
このプロセスで知財の三位一体も近いかも?

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